即日で資金調達する方法はある?注意点も解説

みらい会計

事業をするにあたり、資金繰りはとても大切です。しかしいくら気を付けていても、取引先の急な支払遅延や突発的な災害など、予期せずに資金繰りが悪化することも考えられます。

特に中小企業などの小規模の事業者では、もともと資金の余裕があまりないケースも多いため、日頃からさまざまな資金調達方法を考えておくことが大切です。この記事では、特に切迫した状態になった時に「即日」で資金調達できる方法を中心に、概要と注意点を紹介します。

即日で資金調達できる方法および即日に近い形で資金調達できる方法

即日で資金調達できる方法および即日に近い形で資金調達できる方法

「即日」で資金調達できる方法は、以下のとおりです。

  • ビジネスローン
  • カードローン
  • ファクタリング

ただし、次の項目で説明しますがこれらの方法は金利が高いため、できれば最終手段としたいところです。この他、即日に近い資金調達方法として以下があります。利用できる場合はこちらを選択しましょう。

  • 契約者貸付が可能な生命保険等に加入している場合は、契約者貸付を受ける
  • 経営セーフティ共済に加入している場合は、一時貸付を受ける

知人から借り入れることも考えられますが、万が一の場合にはトラブルになるだけでなく相手方に大きな損失を与えてしまうため、極力避けましょう。

即日で資金調達できる方法の概要と注意点

即日で資金調達できる方法の概要と注意点

「即日」で資金調達できる方法として以下があります。

  1. ビジネスローン
  2. カードローン
  3. ファクタリング

それぞれ概要と注意点を紹介します。

1.ビジネスローン

【概要】

  • 銀行や信販会社、消費者金融などが「事業目的」の資金を貸付してくれる。
  • 無担保、無保証でも利用できる。
  • 特にノンバンクのビジネスローンは審査が早く、最短で即日で融資が受けられる。
  • 貸出先によって融資までの日数や審査の早さ・基準などが異なる。
  • 審査が緩い商品は、金利が高く、融資限度額があまり高くない傾向にある。

【注意点】

  • 対象が個人事業主である商品が多い。
  • 一般的に法人の審査は個人事業主よりも長くかかる傾向にある。「即日可能」とあった場合でも、法人では難しいケースが多い。
  • 金利は高めで、18%程度まで高いローンもある。

金利が高くなるため、なるべく短期間で返済できるように心がけましょう。

2.カードローン

【概要】

  • 銀行や消費者金融などが提供している個人向けのローンである。
  • 一般的に消費者金融系のカードローンの方が審査が早い傾向にある。
  • 特に即日融資を希望している場合は、銀行は対応していないため消費者金融系のカードローンを検討する必要がある。
  • 融資限度額の範囲内であれば借入、返済を繰り返し利用できる。
  • ATMやコンビニ、インターネットなどを利用して融資が受けられるため、スピーディーな借入が可能。
  • 無担保、無保証でも利用できる。

【注意点】

  • 事業向けではなく「個人向け」のローンである。事業で資金不足になっても直接事業に利用するのではなく、事業から生活費をとらずにカードローンで調達した資金で生活するといった利用が考えられる。
  • 金利は高めで、ビジネスローン同様、18%程度まで高いローンもある。

金利が高くなるため、ビジネスローン同様、なるべく短期間で返済できるように心がけましょう。

3.ファクタリング

【概要】

  • 売掛債権を売却して資金化する方法。このため売掛債権を保有している場合のみ検討可能。
  • 資金の用途が限定されない。
  • 資産を現金化するため、返済する必要がない
  • 自社の審査のハードルはかなり低い。売却する売掛債権が回収できるかどうか、得意先の信用力が審査されることになる。
  • もし得意先が支払をしなくても、こちらは弁済責任を負わない契約とすることが可能

売掛金などの売掛債権は、得意先の支払サイトにしたがって資金が支払われます。ファクタリングは、ファクタリング業者に売掛債権を売却することで、得意先の支払サイトを待たずに即時に資金化が可能です。

【注意点】

  • 手数料は高く、20%程度のケースもある

手数料の負担を重くしないためには、常習化せずに、なるべく短期間のみの利用とすることが望ましいでしょう。

手形があれば割引しよう

手形があれば割引しよう

もし受取手形を保有していれば、銀行や手形割引業者で割引をすれば現金化が可能です。

手形割引とファクタリングは対象となる債権が受取手形か売掛金かの違いで、似ているように思えます。しかし手形割引はファクタリングと異なり、可能であればまず検討したい資金調達方法です。なぜなら、割引の手数料は年利3〜5%程度と比較的低めに設定されているからです。

ただし、主に以下の点に注意してください。

  • 融資と比較すれば緩いものの銀行の審査が入るため、業績悪化時には利用できない可能性がある
  • 得意先が手形決済できなかった場合は、割引した側が債務を負う

まとめ | 即日の資金調達が必要にならないように注意しましょう

まとめ | 即日の資金調達が必要にならないように注意しましょう

即日で資金調達する方法の概要と注意すべきポイントを紹介しました。即日となるとどうしても金利の負担が重くなりがちです。資金不足に陥らないよう、できる限り日頃から現預金を保有しておけるような経営を目指しましょう。

また、ローンやファクタリングを利用した場合でも、常習化しないように意識していくことが大切です。自社が常に保有しておくべき現預金の金額を把握し、資金面で安定した経営を目指していきましょう。

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