借地権割合とは?基礎的知識や必要な場面・計算方法を徹底解説

不動産

借地権割合とは、土地の更地評価額に対する借地権価額の割合です。借地権割合は、借地権の相続税評価額を計算する際に必要となります。また、借地権の売買をする際にも、借地権割合を参考にして価格交渉を行えます。本記事では、借地権割合の基礎知識や必要な場面、計算方法を見ていきましょう。

借地権割合とは?

まとめ

借地権割合は、不動産業界ではよく耳にする言葉です。しかし、内容や利用目的がよくわからないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、借地権割合が理解しやすいように以下の2点を説明します。

  • 借地割合の概要
  • 借地割合が必要になる場面

借地権割合の概要

借地権割合とは、土地の価格に占める借地権の価格が占有する割合です。相続税や贈与税の計算に用いられ、土地の利用価値が高いほど割合が高くなります。借地権は、土地を有償で借りて建物を建て登記した場合、その土地を利用できる権利です。借地権を相続する際の評価額や、借地権の売却代金を算出するために設定されているのが借地権割合です。

借地権割合が必要になる場面

借地権割合が必要になる主な場面は以下のとおりです。

  • 相続税の評価
  • 借地権の売却
  • 借地権の抵当設定

借地権割合は、借地権に関するさまざまな場面で必要になる重要な指標です。借地権割合は、国税局が土地の所在地ごとに決定しています。地域の状況や経済状況の変化などにより、定期的に改定されています。最新の借地権割合については、国税庁のホームページで確認するようにしましょう。

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借地権割合の計算方法

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借地権割合の計算方法は、大きく分けて2つあります。1つは「路線価方式」で、もう1つは「倍率方式」です。国税庁のホームページで路線価が設定されていれば路線価方式、設定されていなければ倍率方式で計算します。

借地権割合を調べる

借地権割合は、国税庁が土地の所在地ごとに決定しています。借地権割合の調べ方は、以下の手順です。

  1. 国税庁のホームページにアクセス
  2. 財産評価基準路線価図・評価倍率表」のページを開く
  3. 対象となる土地の所在地を検索
  4. 検索結果の路線価図で、借地権割合を確認

借地権割合は、路線価図の道路沿いに数字とアルファベットが記載されており、数字が路線価、アルファベットが借地権割合を表しています。例えば、路線価が「100万円」で借地権割合が「A」の場合、借地権の評価額は「100万円×A」で算出されます。借地権割合を調べる際には、以下の点に注意しましょう。

  • 路線価図・評価倍率表に掲載されているかを確認
  • 倍率地域と非倍率地域のどちらに該当するかを確認
  • 借地権の種類(地上権、地上借地権)を確認

借地権割合は、地域や借地権の種類によって異なります。正確な借地権割合は、これらの点に注意して適切な方法で調べるようにしましょう。

路線価方式

路線価方式は、国税庁が毎年公表する「路線価図」を用いて計算する方法です。路線価図には、土地の路線価と借地権割合が記載されています。路線価方式で借地権割合を計算するには、以下の手順で行います。

  1. 路線価図から、路線価と借地権割合を調べる
  2. 面積を知る
  3. 路線価と借地権割合を用いて、借地権価格を計算する

借地権割合は、路線価の末尾に付されたアルファベットで示されています。例えば、路線価が「200B」と記載されている場合、借地権割合は「B」で80%となります。借地権価格の計算式は、以下のとおりです。

  • 借地権価格=路線価×借地権割合×面積

例えば、路線価が「200B」で面積が100㎡の土地の場合、借地権価格は以下のとおりです。

  • 借地権価格=200千円×80%×100㎡=1,600万円

路線価方式は、都市部でよく用いられる計算方法です。ただし、路線価が設定されていない地域では、路線価方式は使用できません。

倍率方式

借地権割合の計算方法のもう1つは「倍率方式」です。倍率方式は、国税庁が毎年公表する「評価倍率表」を用いて計算する方法です。評価倍率表には、土地の利用状況や立地条件などを考慮した倍率が記載されています。借地権割合は、この倍率を用いて計算します。倍率方式で借地権割合を計算する方法は、以下のとおりです。

  1. 評価倍率表から、利用状況や立地条件に応じた倍率を調べる
  2. 土地の面積を知る
  3. 倍率を用いて、借地権価格を計算する

借地権価格の計算式は、以下のとおりです。

  • 借地権価格=固定資産税評価額×倍率

例えば、固定資産税評価額が「100万円」で、倍率が「1.2」の土地の場合、借地権価格は以下のとおりです。

  • 借地権価格=100万円×1.2=120万円

倍率方式は、路線価が設定されていない地域でよく用いられる計算方法です。ただし、評価倍率表はあくまでも目安であり、実際の借地権割合は土地の状態や周辺の環境などを考慮して判断します。

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地域により借地権価格は違う

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借地権割合は、借地権の価格を算出する際に用いられる割合です。この割合は、国税庁が定めており30~90%の範囲で設定されています。借地権割合は、土地の利用価値が高い地域ほど高くなる傾向にあります。これは、土地の利用価値が高い地域では、借地権を取得することによって得られる権利が大きいためです。具体的には、東京都心部の商業地や繁華街では、借地権割合が90%以上になることもあります。一方、地方の農村部では、借地権割合が30%程度になることもあります。借地権割合が高い地域では、借地権の相続税評価額も高くなるため注意が必要です。

まとめ

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借地権割合とは、土地の更地評価額に対する借地権価額の割合です。借地割合は以下のような場面で必要です。

  • 相続税の評価
  • 借地権の売却
  • 借地権の抵当設定

借地割合は国税庁のホームページで確認でき「路線価方式」と「倍率方式」があります。路線価方式は、都市部でよく用いられますが、路線価が設定されていない地域では倍率方式を用いて借地権割合を計算します。借地権割合は地域によっても変わるため、相続税評価額が高くなる地域では注意が必要です。

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