確定申告を税理士に依頼する場合の費用感は?状況により異なる点を解説

みらい会計

確定申告は年に一度のことであり、多くの方が事務的な負担になっているのではないでしょうか。税理士に依頼すると、確定申告書の作成、帳簿への記帳などを依頼でき、事務的な負担が軽減できるだけでなく、難解な税務判断も任せられるため、正確な申告を安心しておこなえます。

一方で気になるのが費用感でしょう。この記事では、個人の方が確定申告を税理士に依頼した場合の費用感を紹介します。費用は状況により異なるため、変動要素も確認してみてください。

確定申告を税理士に依頼する費用相場

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確定申告には、主に以下のような業務があります。

  • 領収書などの資料整理
  • 帳簿への記帳(会計ソフトへの入力)
  • 確定申告書の作成

加えて、年間を通して税務相談をしたい場合などのケースでは、月次顧問を依頼できます。この場合は月次顧問料の6ヶ月程度が「確定申告」の費用として別途かかることが多いですが、単発で確定申告のみを依頼するよりは値引きされるケースが多いでしょう。

確定申告の費用相場は、おおむね以下のとおりです(贈与税や相続税の申告は除く)。

  • 給与所得しかない方の確定申告・・・数万円~
  • 個人事業主の確定申告・・・10万円前後~
  • 分離課税の譲渡所得がある場合の確定申告・・・20万円前後~

ざっくりの相場を記載しましたが、確定申告の料金体系は、売上規模や業務範囲、申告する所得区分によって異なることがほとんどです。以下、詳しく紹介します。

費用は状況により異なる

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料金に影響を与える要素は、おおむね以下のとおりです。

  1. 売上の金額
  2. 所得区分
  3. 青色申告で65万円控除があるかどうか
  4. 月次顧問を依頼しているかどうか
  5. 領収書整理まで丸投げかどうか(業務の範囲)

1.売上の金額

売上の金額が大きいほど、費用は高くなります。取引数自体が多いだけでなく、税務判断をともなう取引も多いと推測されるからです。

個人事業主の確定申告の相場は10万円程度と紹介しましたが、売上が多くなれば20万円以上になることもあります。

2.所得区分

所得の区分には10種類あり「個人事業主」が確定申告をする場合は「事業所得」や「不動産所得」が多いのではないでしょうか。個人事業主の確定申告の相場として一般的に紹介されているのは、このような事業所得や不動産所得を対象としています。

もし給与所得だけの場合だと、費用は数万円に抑えられることがあります。例えば、給与を2ヵ所でもらっている場合、会社員が医療費控除やふるさと納税の所得控除を受ける場合などが考えられるでしょう。

また、会社員が副業をして「雑所得」を申告するケースも増えていますが、事業所得と比較すると取引数が少ない可能性が高く、一般的に紹介されている費用よりは抑えられる可能性があります。

一方で株式売買や不動産売買により譲渡所得等の確定申告が必要な場合は、税務判断が難しいため、費用は高額になる傾向にあります。

3.青色申告で65万円控除があるかどうか

青色申告をおこなう場合、複式簿記で記帳を行わなければなりません。事務作業量が増えるだけでなく、簿記の知識が必要となるため、白色申告と比較して費用は高額となる傾向にあります。

4.月次顧問を依頼しているかどうか

月次顧問を依頼すると、年間を通して税理士が関与し、税務上の判断を質問したり、節税アドバイスなどを得られたりします。

年間を通して関与することで「確定申告の業務に対する報酬」としては単発で依頼する場合に比べて抑えられるケースが多いでしょう。ただし月次で顧問料を支払うため、総額としては高額になります。

5.領収書整理まで丸投げがどうか(業務の範囲)

確定申告を税理士へ依頼する主な業務を再掲します。

  • 領収書などの資料整理
  • 帳簿への記帳(会計ソフトへの入力)
  • 確定申告書の作成

税理士によっては、依頼する業務の範囲ごとに料金設定をしており、依頼する業務を減らすことで費用を抑えられるケースがあります。特に「領収書などの資料整理を丸投げするかどうか」「会計ソフトへの仕訳の件数」などで料金が変動するケースがあります。料金が気になる場合は料金体系を問い合わせてみましょう。

ただし以下のような依頼により費用を抑えることはできないため、注意が必要です。

  • 確定申告書をすべてご自身で作成し、チェックだけを税理士に依頼する
  • 確定申告書をご自身作成するが、作成方法や不明点だけを税理士に質問する

税理士が確定申告をおこなう以上、責任が発生します。申告の代理を受託することになるため、確定申告書の作成は税理士がおこないます。

確定申告を税理士に依頼するメリット

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確定申告を税理士に依頼するメリットは、主に以下のとおりです。

  • 正確な申告ができるため、税務調査で指摘される心配が減り安心できる
  • 慣れない業務を専門家に丸投げでき、本業に注力できる
  • 節税アドバイスがもらえる

税理士に依頼するというと、節税面のメリットを想定する方も多いかもしれません。しかし、難解な税務判断を専門家に依頼できれば安心して正確な申告ができること、そして慣れない事務作業を調べながら確定申告をおこなう時間を浮かせられ、本業に注力できることは大きなメリットです。

まとめ

仲介手数料の注意点とアドバイス

以上、確定申告を税理士に依頼する場合の費用感、および、料金はどのような要因で変動するかを紹介しました。

所得が多くない場合、費用面で税理士への依頼を躊躇するケースもあるかもしれません。かかる費用と、得られるメリットを比較して検討しましょう。また、料金体系を確認し、依頼範囲により抑えられる面があるか確認することも有効です。

また、税理士を費用面で比較する方も多いかもしれません。しかし、特に事業を拡大し税理士の関与が密になるに従い、気軽に相談できるような信頼関係が築けるかどうかという面も大切になります。税理士に依頼する際には、費用だけでなくさまざまな面から検討してみてください。

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