プライベートバンクで相続対策は可能?基本情報と注意点を紹介!

相続

定年で仕事を退職した方の中には、相続対策になる方法がないか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。事前に相続対策をしていないと多額の相続税がかかったり、家族内での人間関係の問題に発展したりしてしまいます。本記事では、プライベートバンクの基本情報と相続対策法、注意点まで記載しています。プライベートバンクを上手く利用すれば、相続税を抑えるだけではなく、資産を増やしたり、家族内での問題を防いだりすることができるでしょう。

プライベートバンクとは

まとめ

プライベートバンクの知識がないと、利用できないだけではなく自分の資産を減らしてしまうこともあります。プライベートバンクの基礎知識を知り、自分にあった資産運用をしましょう。

富裕層向けの金融機関

プライベートバンクとは、規定以上の財産を持つ富裕層向けサービスです。決められた資産を保有していないと利用できません。具体的な金額は公表されていませんが、プライベートバンクを利用するときの金額は、日本だと5,000万円以上、海外だと5億円以上が目安になります。

一般的な銀行とは異なる

プライベートバンクは、一般的な銀行とは異なり独自のサービスを展開しています。プライベートバンクによってサービスの内容が変わりますが、主なサービス内容は、以下のとおりです。

  • 資産運用のポートフォリオの提案
  • 税務のアドバイス
  • 資産や事業継承のコンサルティング
  • 生命保険の提案
  • ブラックカードの発行
  • 受験や海外留学のサポート
  • 高度医療を受けられる医療施設の紹介
  • オーダーメイドの旅行の紹介や斡旋

資産運用や税務相談など資産に関わるサポートだけではなく、受験や医療関係など非金融系サービスも充実しています。

自分にあった資産運用

プライベートバンクは、資産額だけではなく年齢や家族構成、税金や負債など事業継承まで加味しながら、資産運用の内容を決めます。そのため、自分に合った資産運用がしやすいです。一般的な銀行による金融商品は、市場に出回っている株や債権を売買しますが、プライベートバンクだと一人ひとりにあった金融商品やサービスが提供されます。一般公開されていない金融商品を扱ったり、金融の専門家が運用したりするため、一般の銀行と比べて利回りが高くなりやすいです。

プライベートバンクでできる相続対策

目的に応じた生前贈与を

プライベートバンクでできる相続税対策には限りがあります。できることをわかっていないと、予想していた対策ができないと後悔してしまうことがあります。その半面、多くの資産を残す方法もあるため、プライベートバンクでできる相続対策方法をよく確認しましょう。

資産を増やす

資産を増やして税金を納める方法があります。高額な生命保険に多額の掛け金を支払い、納税資金の捻出をプライベートバンクから推奨されることがあります。納税資金の捻出の具体的な方法は、以下のとおりです。

  • プライベートバンクに2億円預金する
  • プライベートバンクに2億円を年利4%で運用してもらう(収益:800万円)
  • 2億を担保に、4億円プライベートバンクから借りる(金利2%:返済800万円)
  • 4億円で死亡保険料12億円の生命保険を購入する
  • 死亡後、借り入れている4億円を返し、当初預けた2億円と合わせて10億円を家族に遺せる(相続税は考慮していません)

条件により金額が変わりますが、運用で得た収益で借りた金利の返済を相殺し、死亡保険料と預金2億円を残せます。プライベートバンクに預金し、保険会社を利用して、相続時の納税資金を捻出できることがあります。

相続財産を分散する

相続財産を分散して、相続税を減らすことをプライベートバンクから提案してくることもあるでしょう。相続財産を減らす方法は、以下のとおりです。

  • 資産管理会社の設立
  • 所有土地に賃貸アパートを建設
  • 不動産の購入
  • 保険の非課税枠の利用

例えば、賃貸用のアパートを建てる事で、相続税の評価方法が変わり、現金で保有しているより相続税を抑えられます。法人設立や不動産の購入で資産を分散して、相続税を抑えることを狙います。

制度を活用する

相続に関する制度活用のため、プライベートバンクが専門家につなげてくれます。家族信託や成年後見制度を使えば、事前に決めた人や法律・福祉の専門家が財産の管理を行うことになるため、家族間での争いごとを防げるでしょう。

プライベートバンクを利用する時の注意点

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プライベートバンクの利用にも注意が必要です。注意点を押さえておかないとプライベートバンクと契約が結べなかったり、多額の出費が出たりします。注意点に気を付け、プライベートバンクを活用しましょう。

紹介制を取り入れているプライベートバンクがある

プライベートバンクによりますが、中には第三者からの紹介がないと加入ができないプライベートバンクがあります。第三者は、すでにプライベートバンクの顧客もしくはプライベートバンクの関係者です。そのため、第三者とのつながりを持つことが第一歩となります。

様々な観点から評価される

プライベートバンクと契約を結ぶ前に、さまざまな観点から評価されます。例えば、以下のような項目です。

  • 資産状況
  • 運営方針
  • 年齢
  • 家族構成
  • 負債
  • 税金
  • 犯罪の有無

プライベートバンクと契約すると、自分の世代だけではなく、孫の世代まで付き合うこともあります。総合的に評価され問題がないとわかれば、契約に至るでしょう。

手数料が割高

金融関係だけではなく、非金融部門の富裕層向けのサポート体制がある分、手数料も一般の銀行や資産運用ファンドにお願いするよりも高額です。プライベートバンクに払う手数料の種類は、以下のとおりです。

  • 資産基準手数料
  • 固定報酬
  • 売買手数料
  • 成功報酬

プライベートバンク利用時の手数料と得られる利益を総合的に判断して、プライベートバンクとの契約を検討しましょう。

相続対策でお悩みの際は、「佐久間会計事務所」に相談しよう!

本記事では、プライベートバンクの基本情報とできる相続対策、注意点まで記載しました。プライベートバンクは、総合的に評価するため審査が厳しいことがありますが、賢く活用できれば相続対策ができるだけではなく、手元に資金を残せるでしょう。

佐久間会計事務所では、クライアント数は1,000社を超え、クラウド会計の導⼊や、経理の効率化の⽀援、不動産オーナー様への⽀援、相続税申告や、2次相続対策も含めた⽣前対策など、税務だけではない、幅広いお困りごとに対応しています。

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